口腔ケア
歯磨き等で口の中をきれいに保つだけでなく、健康保持や口腔機能向上のためのリハビリ等を含んだ幅広い事を
口腔ケア
と言います。
食べ物を噛み砕き、飲み込む機能の維持回復のために行うリハビリテーションなども口腔ケアに含まれていて、
健康的な日常生活を送るためにとても重要なものと言えます。
人間に必要な酸素(呼吸)や食事などの栄養補給、表情や言語で相手に伝える動作は、すべて「口」という部位が
持つ機能が関係しています。
しかし、高齢になるとこれらの機能が低下し咳反射も弱くなり、唾液分泌量も減少するため誤嚥性肺炎のリスクが
高くなります。
また、歯周病菌などの細菌は、糖尿病や脳梗塞、動脈硬化や認知症のリスクが懸念されています。
口腔ケアの種類
口腔ケアの種類は、器質的口腔ケアと機能的口腔ケアに分類されており、両方のケアを継続的に行うことが大切です。
1.器質的口腔ケア
器質的口腔ケアは口の中を清潔に保つためのケアを言います。
うがいや歯磨き、義歯や舌の清掃で口の中の汚れを取り除きます。歯周病や誤嚥性肺炎などにつながる恐れもあるので、
普段から口の中を清潔にしておくことが大切です。
2.機能的口腔ケア
機能的口腔ケアは口腔機能の維持、回復に向けたケアの事をいいます。
話す・表情を作るなど口の働きの事で、口周りの筋肉や下を動かすことで口腔機能の低下を防ぎます。
口腔ケアのメリット
口腔ケアは唾液分泌量の増加を促すため、虫歯や歯周病、口腔トラブルの予防、味覚改善や食欲増加などのメリット
があります。
口で食べ物を噛み飲み込むという刺激は、脳の広い領域に影響を与え脳が活性化するため、認知症予防が期待されて
いるのです。適切な口腔ケアを行うと、口腔内の粘膜免疫システムが細菌の侵入を防ぎ、誤嚥性肺炎や感染症、発熱
などの予防につながっていきます。また、口腔機能が向上すると表情も豊かになり会話や意思の疎通が円滑に進み、
生活の質が高くなる事で生きる意欲が向上します。
口腔ケアは「食べる」「話す」といった、生きがいや生活の質に直結する機能を守る大切なケアです。
日常的な口腔ケアに加え、鹿医師や歯科衛生士による定期的なケアを受けることも忘れず、健康な口・健康な体づく
りを目指していきましょう!